「静さんらしいや。わかりましたよ。なるべく顔を出すから。――おやじさんの癌って、その、手術すれば大丈夫なんだよね?」 「――そうだと信じてる。俺も、静も。じゃあ、頼んだぞ。よろしくな」 康則の言葉に間があったことが、恭司の心を曇らせた。 でも、それを感じ取られぬようにしなければならない。 「オケッ。さっそく今晩行ってみるよ」