「あ、いらっしゃい。ちょっと待ってて。今呼んできますよ」 「暇なときでいいよ。俺もここで夕飯食っていくからさ」 「じゃあ、まずビールですね」 「ああ」 大輔が最初のジョッキを開けた時に、後輩が一人の店員を連れてきた。 華奢で耳を出すほどのショートカットの女だった。 化粧もほとんどしていないようで、一見小柄な美少年風である。 「この人ですよ。うちの新人さんで、河原さん」 後輩が大輔に紹介すると女はぺこっと頭を下げた。