車の中で恭司は先ほどの百合との会話を綾に話した。


「そう。そんな風に大輔さんのことを」


綾は穏やかな微笑みを見せて頷いていた。


「あれ、そんな風に恭のことをって言うのかと思ってたけど?」


恭司が綾の反応に不服そうに言ってみると、綾はにっこりと笑い「それは前から知っていたもの」と肩を竦めて見せていた。


「アパートに寄っていく?」

 
綾からの言葉に恭司は笑顔で「おー」と答えた。