掃除がある程度終わってくると、百合は先日思ったことを確認してみたくなった。

気付けば、今日は恭司と二人きり。

こんなチャンスは滅多にないはずだ。

どんな言葉で、彼の反応を窺えばよいか、百合は思案した。


「雨だし、送っていこうか」


恭司が百合に言葉を掛ける。

百合にしてみれば、願ったり叶ったりの展開だ。


「うん。お願いします」

「おっけー」


恭司の返事の明るさに百合は今までとの違いを感じる。