『バツイチだし定職もないんだから、愛人をやればいいのよ。子供が出来る心配もないんだし。望まれるうちが華なんだから。お金も仕事も貰えるなんて最高じゃない』


信頼して、何でも話してきた専門学校時代の講師でもあり、今は友人の口から出た言葉に綾は傷付いていた。

もしかしたら心を許せる友だと思っていたのは、自分だけだったのかもしれない。

彼女が紹介してくれた会社のイラストの仕事を二つ終えた後、その友人は社長との愛人契約の話を綾に持ち出してきたのだ。