「ああ、母子ともに大丈夫。大体、静はあのくらい脅されないとじっとしていられずに、退院しちゃいそうだからな。医者もよくわかっているよ。あいつの性格。心配掛けて悪かったな」


康則の言葉を聞いて、恭司はやっと安心できた。

康則はカウンターの奥の台から、一枚の紙を持ってきて、恭司に見せた。


「一応、曜日ごとに出られる人間が誰か知っておきたいからさ、恭司が出られそうな曜日に名前を書いといてくれよ」

「時間ははっきりしないけど、毎日来ますよ」

「いや、さっきも百合ちゃんに言ったんだけどさ、お前も休み無しではお断り。体調崩されてもこっちが困るな。最低一日は必ず休め」