MEMORY-君と過ごした夏-






『…もし、もし…ナオ…?』


この声…

うそ…まさか……


「…シロ…?!」


なんで…なんでそんな…苦しそうな声してるの…?!


今朝の夢がよみがえる。


嘘…

嘘…だよね…?!


『ごめんね…ナオ…』

「待って!今行くから!待ってて!!」


行かないと…

はやく、行かないと……!


「優也、茜さん…!ごめんなさい!!

私、行かないと…!」


それだけ言うと、二人に背を向けて走り出した。



蒼太…


ごめん……!