MEMORY-君と過ごした夏-






「優也くんから奈央ちゃんが誕生日だって聞いて…今日日曜日だし、せっかくならみんなで祝いたいな、って」

「そうそう。蒼太も一緒に…な」


…そういうことだったんだ…


思わぬサプライズに、私も笑顔になる。


「…嬉しい…ありがとう、ありがとうございます」


蒼太…


私、今、幸せだよ…


「…お礼を言うのは私のほうよ」

「茜さん…」

「奈央ちゃんがいなかったら、私…こんな風に笑うこと、なかった

ありがとう

本当に…ありがとう」


…私は、お礼を言われるようなことしてない。

したとしても、それは―――…