看護師さんに着いて茜さんと優也のお母さんが消えると、私はシロに近づいた。


「シロ……」


優也を救ってくれたのは…シロだ。

もし優也が死んでいたら…私は一生、後悔してた…


「ありがとう…ほんとに、ありがとう……」


今さらになって、涙が溢れてきた。


怖かった。

蒼太を失ったときのような…あんな気持ちを味わうのは、もう嫌だった。


……良かった……



「ユウヤのとこ、行こう」

「…うん」





―――そのとき、私は思い出した。





―――『奈央が、好きだから』―――