「死んでからも、こうやって…誰かに想ってもらえる
アイツ…幸せ者じゃない」
そう言って微笑んでいた、茜さんの瞳から―――
静かに、一筋の涙が頬を伝った。
「なんで…死んじゃったのかな」
涙は、次々と流れて茜さんの頬を濡らす。
茜さんは涙を拭おうともせずに、微笑んでいた。
「蒼太が…なんで死ななきゃいけなかったのかな?」
気づいたら、私も泣いていた。
ぽろぽろとこぼれて、止まらない。
「…ごめんね、奈央ちゃん
蒼太のこと忘れるなんて…無理よね
だって…
私だって今、涙が止まらないもの」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…