『先輩、彼女。
おいたまんまでいいの?
はやく戻れば?』
ホントは、もっと一緒にいたい。
だけど、今のあたしの彼氏は
勇太くん。 勇太くんを悲しませるのはだめだ。
「あれ、彼女じゃないし。
愛里ちゃんの隣にいた子は誰?」
なにそれ…
『じゃあ、だれなんですかッッ!!』
「愛里ちゃん、俺の質問に答えてよ。」
もう、愛里って呼んでくれないんだ…
『……です。』
「え?」
『彼氏です。
だから、先輩も彼女のところにっ…「だから、
彼女じゃない。」
『じゃあ、なんでっ!』
「たまたま会って、
勝手に映画館にひきこまれたの。」
なんで…
『じゃあ、なんで!
断らなかったんですか!?』
「どうして、愛里ちゃんは
そんなに聞いてくんの?」
『そんなのっ…』
意地悪だ。
「なに?」
『すいません。
もう、帰ります。』