ー映画館。
『どれにしようかな…』
どれも見たいなあ。
「俺は、なんでもいいから。
じゃあ、なんか買ってくるわ。」
『うん!ありがと』
ホント、どれにしよ…
悩んでいたら、出口から
見覚えのある人がでてきた。
『…先輩っ』
なんでいるのよ…
「愛里ちゃん…」
先輩に呼ばれたとき…
「翼ぁー?はやくいこー」
あの時の先輩だ…。
「愛里?どうしたの?」
気にしないって決めたんだから。
『ううん。行こう。』
行こうとすると
「愛里ちゃん、そいつだれ?」
『先輩に関係ないじゃないですか!』
イライラしてきた。
「あるかなぁー?
ちょっとお前帰って。
あ、君、愛里ちゃん借りるね。」
『なにそれ…』
いやだ…
って、そう思いたいのに、
先輩に会えたことが嬉しい自分がいる。


