何でだろうか

無性に癇に障った

“鷹”と呼ばれた事に



「ご…ごめんって。だからそんな怒んないでよ〜。じゃあ鷹幸って呼ぶ」

「…勝手にしろよ」




それから暫く時間が経ったが、一向に中嶋(コイツ)が移動する気配が無い


(早くどっかに行って来んねぇかな)


チラリと隣に座っている中嶋を横目で見ると、何をするでも無く楽しそうに庭を見つめている


変な奴


そう思っていると、ポケットの中にある携帯が震えた


取り出して見ると、一件のメールが届いていた

送信者は待ち望んでいた相手で


慣れた手付きでロックを解除し、メールを開く

内容を読もうとした時隣から声が聞こえて来た


「何かすっごく嬉しそうだね。彼女からメールでも来たの」

彼女?

笑わせる
「彼女な訳あるかよ」

「そうなんだ…。その割にはーーー」

「何だよ」

「…んーん。何でも無い」

やっぱりこいつは変な奴


放っておこう


そう思って俺はメールの内容に目を通した

その内容に思わずにやけてしまうのを止める事が出来なかった





【鷹side END】