事が終わって化学室の机の上に座って居ると、隣で携帯を弄っている叶斗

「だれに送ってんだ?」

「そんなの1人に決まってる」

少し悲しそうな顔をして微笑んでいる

時々見せるこの表情


どこか苦しそうで、言葉では言い表す事の出来ない複雑な表情(かお)


なんだかたまらない気持ちになって、触れるだけのキスをする

「…何、どうしたの鷹」

「何となく、だよ」

意地悪な顔で笑って見せる

そんな俺の顔を見て不思議そうな顔で
「変な鷹」
と呟いてから再び携帯の画面へと視線を落とす叶斗

叶斗が今アイツに、どんな内容のメールを送っているのかは少し考えれば分かる


そして、これからどんな展開になるのかも大体の予想はつく


叶斗にとって面白いことは
俺にとっても面白いことだった

でもなんだか最近は
アイツが関わっていることで叶斗が面白いと思うことを







俺は面白いとは思えない