貢の頬に指を滑らせる

ピクリと反応してから直ぐに少し驚いた様な顔で僕を見つめる

「ごめん、貢。僕は貢の事大好きだからそんなに怒らないで?安心してよ」

ウソ

ホントはそんな事思わない
貢の事は好きだけど、貢と同じ“スキ”ではないのだから


だけど僕は演じるよ
貢の理想の僕を



ほら

僕の偽りの言葉に頬をほんのり赤く染めて嬉しそうに笑ってる


「叶斗」

甘く優しい声で僕の名を囁いてから抱きしめる


僕の歯車は



まだ狂い出したばかりだーーー…