暗い汚れた沼の中から、どぷりと音をたてて、女神が出てきた。両手に二人の男の首を持っている。女神は激しい形相で私を睨み付けながら聞く。おまえが殺したのはどっちの首だ?と。首はどっちも生きていて、まばたきしながら私を見ている。こういう場合、童話のように正直答えていいのか、私は迷う。