「新しいお母さんだよ」 そう言って父は、テーブルの上に大きな石をごとっと置いた。 その石には、古いお札が何枚も重ねて貼られていた。 父の目はうつろだった。 石を見ているうちに、わたしも、これはお母さんだと思ってきた。