〈ショウside〉
今日は来ないのね。
別に私には関係ない。
あぁ。
もしかしたらユウはあの本みたいに…。
ここにある本の主人公はみんな、ユウみた い。
どうしてかしら。
「まだ本を読んでないのかな」
あの本は…。
人間の本性を書かれてる。
醜い人間を。
「そう言えば…」
どうしてここにある本は直接書かれている んだろ。
執筆者は全部、桜咲さくら。
誰なんだろう。
「きっと悪魔ね」
こんなの話、思いつくのは変な人か、悪 魔。
でも会ってみたい。
こんなこと考えたって意味ないよね。
私はここを出れないんだもん。
ユウに貸した本ってなんだったかな。
「……」
友情の裏切り。
だったかな?
そうだよ。きっと。
「どんな話だったかな?」
私は考えていた。
「あ!!」
あの話か。
ユウはそれを読んで友達の恐ろしさを知れ ばいいな。
ニヤリ。
ゴトン。
本が落ちた。
その本は“闇の国”と書かれていた。
そして中を見てみた。
他とは違う。
これは印刷だ。
普通のみたいにパソコンで打った文字だ。
なんで?
「闇の国…」
また桜咲さくらか。
今度、ユウに聞いてみよう。
この本は世に出てるのか。
「この場所みたい」


