「それも俺の前だけで。」
「!?・・・なんか・・・さっき一人称が・・・・僕から・・・。」
「えっ?気のせいですよ。」
「いやいや。なんか笑みがおかしいですって。島田くん?」
「なんで逃げるんですか?木村さん?まだ、抱き着いてていいんですよ?」
「いやぁ・・・なんか身の危険を感じてしまって・・・。あは☆」
「木村さん、僕は意外と・・・ね?」
・・・すみません。
天然系を狙ってたんですが・・・現実、Sが多いんですね。
「(まずい、まずい。)」
「まぁ、とりあえず教室戻ろう。」
そう言って私の手をそっと握ってくれるキミは・・・
私をキュン死にさせる天才のようです。
「あったかいね。木村さんの手。」
「・・・勘弁してください。」
キミに握られた手のぬくもりは私の体温を上昇させた。
さっきの不安なんか忘れちゃうくらいにです。
「大好きです。島田くん。」
「うん。それって俺・・・限定でしょ?」
「\\\\\\」
不意打ちの『俺』は意外と心臓に悪いです。
でも、そんなキミだからこそ好きになっちゃうんです。

