「なんですか?」
この人がわたしになんの用だろう?
素直にこう、思った。
「委員会の集まりがあるそうなので・・・」
はい、と渡されたプリントを見て「そっか、ありがとう。」と返した。
なんで、わたし・・・緊張したんだろう。
この後、わたしは彼があの有名な島田 星だとすぐ知った。
コレがわたしとキミの初めての会話。
2年生になって、同じクラスになった。
席替えをして島田くんの隣になった。
「(また、空を見ている。)」
あるとき、島田くんはずっと空を見ていた。
いつも授業中は寝ているはずの島田くんは起きて空を見ている。
――――授業はきいていないようだけど。
何を見ているのだろう?と視線をたどるとそこには鳥の親子がいた。
きっと、親の鳥は子に餌をやっているのだろう。
その光景を島田くんはずっと静かに見つめていた。
その目に『優しさ』を感じた。
コロン、心の中でなにかが堕ちるような音がした。
数日後、わたしはキミに告白する。
理由はキミが好きだから。

