「結婚はしてるの?」


何を言い出すんだ、このおばあちゃん!


でも、大人に見えるってことだろうから嬉しい。


「あっ、私はまだ高校生で…」

と、あたしは顔の近くで自分の右手を小さく振りながら、自分が高校生であることを告げた。


「ああ、そうなの!
じゃあ、これからお化粧したりしてきれいになるわよ。
顔とか小さいしねぇ。」


「あはは、ありがとうございます。」


おばあちゃんの褒め言葉は、あたしの心にすーっと染み込んでいく感じがした。