「通り縋りの色男♪」 男は、片目をつむって指を2本立てこめかみに当てた。 「あっ、そっ。返して!」 私は、欝陶しそうにグラスを取り返えそうと右手を伸ばした。 「おっとお姉さん、本当に飲み過ぎだよ。そのバーボン何杯目?」 フラフラする私に、グラスを取り返せる訳もなく腕が宙を切る。 「失礼な!まだ1杯よ!!」 あまりの理不尽さに腹が立ち思わず声が大きくなった。