気づけば薪木を切るための斧を手に取り、子供に向けて振り上げていた。 「生まれてきてくれて、ありがとう」 父親は最後、我が子にそう呟くと、そのまま斧を振り落とした。 なるべく苦しませずに殺せるように、胴体から頭を半分に切り落とした。 切ったと同時に、辺りには少し生暖かい血しぶきが、飛び散り、父親の顔を赤く染めた。 自分の子供を殺したと言うのに、悲しむどころか、どう食べようか。 食欲という欲が自分を支配していた。