『人狩り』


それは遠い昔、人々が貧困で苦しみ、食物が採れず餓死していた時代のとき。


一見の古びた小屋のなかに、ある家族が住んでいた。


この家もまた、ここ数週間はろくに何も口にはしておらず、愛する妻は先に故人と成り果て、変わり果てた姿で部屋の隅で永遠の眠りについていた。


最後の少量となった干し芋も、三日前に腹を空かせて泣き止まない子供に与えてしまい、父親は空腹で頭が可笑しくなりそうだった。


まだ幼き子供は、また腹を空かせて泣きわめくが、与えてやれるものなどもうここにはない。


自分の命も危うく、悪く言ってしまえば子供の面倒を見ている場合ではないのだ。


ただひたすら泣き散らす子供。


その鳴き声は、苛立ちへと変わり、窮地に立たされた父親の何かを崩れさせた。