「…想像以上」 「…なにが?」 「いや、何でもない。」 ぽつりと呟いた結城の言葉を疑問に感じていると、返事を返す暇もなく、そっと頬に手を添えられ、言葉が詰まる。 自分と同じ視線になった彼に、心臓がこれでもかという位にばくばくと跳ねる。 そして、目に飛び込んでくる整った顔立ちと漆黒の髪。 リップ音すら鳴らさず、静かにキスをした。