「どうせ夏ですからすぐ乾きますし、とりあえず他の乗りませんか?」
「う、ほんとにごめん...そうしよっか」
濡れた髪を軽くかきあげながら微笑む七瀬に、またもや生徒会長が謝りながら肯定する。
「憂がそれでいいならいいけど...結城くんもそれでいいよね?」
「ん?嗚呼、構わない」
いきなり梨本に話をふられ、若干間を明けながらも頷く。
「じゃ、次どこいこっか?」
「んー...比較的すいてるのは...なさそうだけど。やばいな、混んできたね」
「じゃあお昼食べようか?」
「あ、いいねさんせー!」
七瀬と梨本が楽しそうに会話を繰り広げているあいだ、俺と生徒会長もこっそり会話をする。
「...つきあったんですか?」
「うーん...つきあったとはちょっと違うかな..」
「...?」
「まぁ、そんなことはどうでもいいよ。それより、七瀬ちゃんとはどうなの?」
「...おかげさまで、ぼちぼちです」
不思議そうな俺を振り切るように、話題を変える生徒会長。

