腹黒ちゃんと無表情王子。Ⅱ



『憂、お願い!

ダブルデートしてください!』



「...。...っ!? 」


時間差で驚き、思わず携帯を近くに寄せてまじまじと見つめる。


『デート!?誰と!?』

『えっと…それは、あれだけど…。とにかく、お願いできないかな?』

私の問いをはぐらかし、お願いしてくる柚希。

「う、うーん...」

その後もう一度スケジュール帳を確認してみたけど、やっぱり空いてあるのは最終日くらいしかなかった。

「ダブルデート、かぁ...」

二人っきりでデート出来ないのも惜しいけど、他ならない柚希の頼みだ。
これまで、柚希にはたくさんお世話になってる。
ダブルデートでも、デートはデートだ。

...それに、好奇心には勝てない。



__それで、結城にお願いする為にもう一度電話したのだった。