腹黒ちゃんと無表情王子。Ⅱ




「...あ、そういえば、結城って誕生日いつ?」

「誕生日?12月24日だが...」

「クリスマスイヴなんだ!へー、覚えとこっと」

「そういう七瀬はどうなんだ?」

「私?私は9月17日だよー、祝日!」

その帰り、ふと誕生日の話題になった。

逆に質問され、笑みを浮かべながら答える。

「...そうか、」

すると、結城は何か考えるように顎に手をあてる。

「結城?」

「..空いてるか?」

「え?」

「だから、誕生日だ。」

「...!あ、空いてる!超空いてる!」

思わず身を乗り出してそう言う私をみて、結城は目を細める。

「じゃあ、決まりだな」

「うんっ!」

思いがけない結城からの誘いに、頬が緩むのをおさえきれない。