「...中学の時だよ。私だって一線は越えてないし。」

暫く黙ったままでいると、遂に七瀬が口を割る。

「...そうか」

少し不機嫌になるのを自分でも感じつつ、冷静を装う。

「...てか、こんなに好きになったのは初めてって、此方の台詞だから」

七瀬は俺の気持ちを汲んだようにそういうと、悪戯っぽく微笑む。

「...そんなこと知っている」

俺も軽く微笑み、七瀬の髪に口づけを落とした。