そのまま頬、首筋、とキスを落とせば不意に七瀬が俺を呼んだ。
「結城」
「何だ?」
「名前」
「...?」
七瀬は俺の瞳を見ながら少し恥ずかしそうに言葉を口にする。
「愛ちゃんだけずるい、私も名前で呼んで」
二人っきりの時だけで良いから、と拗ねた様に目を逸らす。
「...じゃあ、お前も二人っきりの時は名前で呼べ」
「断ると思う?」
「肯定以外の返事は聞かない」
俺がそう言えば、くすりと笑い俺の首に指を絡めた。
「舜、」
「...憂」
彼女の呼ぶ名前の響きにどきり、としつつ憂の耳に顔を寄せ仕返しの様に名前を囁く。

