腹黒ちゃんと無表情王子。Ⅱ



「誕生日、おめでとう」

「あり…がと…」

七瀬が俯くと同時に長い髪が頬に掛かる。

それを指先で七瀬の耳に掛ければ、若干涙目のまま俺を見つめる。

その目元にキスを落とせば、少しくすぐったそうに身をよじる彼女。

「可愛い」

「っ、何?急に...」

「ああすまん、解りきってる事だったな」

「そういう事じゃない!」

顔を朱に染める七瀬の額にまたキスをする。

「嫌なのか?」

「嫌なわけ...ない、けど」

「じゃあ問題ないだろう」

言葉に詰まった様子の彼女に小さく笑みを溢す。