家を走り出ると近くの交差点で幼い子が車の前に飛び出した
周りの大人たちは驚きで固まってしまっている
中には、すぐに見ることになるであろう現実に目を背けている人もいる
大人は何故こんな時に動けないのだろうか?
「守らなきゃ…」
バッグを投げ捨てて必死に走る
間に合わないかもしれない
でも間に合う可能性だってあるんだ!
けたたましい音をたてながら幼い子に近づいてくるトラック
「由紀ちゃん!?」
「由紀!」
同じクラスの子が学校とは逆方向へダッシュする私を見て驚きの声を上げる