教室につくと、



「は、何。彼氏か?」

「癒稀奈、彼氏できたの?」



とかって、言わないでおくれ~。


泰樹先輩の顔を横からちら見する。




あれ、



て、照れてる?!



『あ、ありがとうございました。泰樹先輩‼』






あえて先輩を強くいったら、







皆、



「なんだ~」とか「ビックリした~」





とかって言って、




自分たちのおしゃべりに戻った。


泰樹先輩は…













あれ?







怒ってる?





「じゃ」

『ありがとうござ』









ガシャンッと大きな音を立てた扉と、











シンと静まり返った教室。



そして、













注目を浴びる私。










え?






ちょっと、






傷ついちゃった。



でも、









嘘の笑顔を作って、





『あははっ‼泰樹先輩たら、もー‼彼女って言ってほしかったのかな~』



と言ったら、



クラスメイトが、



「何言ってる~そんなことあるはずないだろ‼」


「だからよ~」


なんて、口々に言ってきた。



正直、


冗談だとわかってても、




















これにも傷つくのだが。