いつものように、ドアを開けると、


「やっと来たか~癒稀奈。ちょっとこい」


先生によばれて、

職員室までやってきた。





そこには、


ゴミのように扱われたかわいそうな資料たち。




「ゴミのように扱ってねぇよ~」





心が読める小池先生が笑う。





「いや、心は読めねぇよ!」





え?じゃあなんでわかるんですか?





「ついには、『』なしで聞いてきた?!戻ってこーい」






『戻ってきました~』

「はーやっ‼」





「で、何なんですかこの大量の資料は」

「あぁ、実は今日この資料を授業に使おうと思うんだ」

「運んで欲しいんっすね‼りょーかいっす‼隊長‼」

「なにが隊長?!」






私たちの会話に先生一同大爆笑。






結構、重い。

腰に来るわー。


-無事、職員室から脱出‼-


したのはいいけど…。


目の前には、




泰樹先輩。



「あ」

『ぁ…』


▶逃げる

▶軽く挨拶して逃げる

▶逃げる


三番で決定かな?


なんて考えてると、


「貸して。それ」

『え、あ、はいどうぞ。」


ん?


私は誰にこの荷物渡した?



『泰樹先輩‼』

「はい?!」

『あ…なんでもないです』

「はあ?!」



泰樹先輩が笑ったから、


私もつられて笑ってしまった。


漫画に出てきそうな、


眩しい笑顔。


『じゃなくて‼あの、大丈夫ですよっありがとうございます』



奪い取ろうとしたら、軽くかわされた。



「お前、重そうに持っていただろ」

『あ、じゃあお願いします』

「じゃあ?」

『あ!すみませんっ宜しくお願いします』


泰樹先輩は、いたずらに笑った。






泰樹先輩は、



なぜそんなに、





ちょっぴり意地悪だけど、







優しい方なんですか。