大会が終わって、




練習もいつも通りである。



いつも通りって言っても、

いつも通り厳しいご指導のもとの練習だけどなっ‼





ついつい、『フフッ』って笑ったら、


近くにいた同級生の、信也が


「きもっ‼何笑ってる?うわーきもっ」

『「きもっ」って2回も言わんくていいし‼
 てか、ヒドッやばい‼言葉のやりが刺さった~』


とかって言って、



やりが刺さった演技をする。


これが、私の必殺

「ウケ狙いしながらも、傷ついたことを伝えるアタック」

なのだ。


信也はいつものように

爆笑し「ナイス芸人」と言って


自分のクラスへ帰って行った。





私も「芸人じゃねぇ~」って言って、


クラスに戻ろうとしたとき、



「癒稀奈~~」



誰かに後ろから抱きつかれた。


『なんだ~佑香~』

「ずっと探していたんだけど~」


佑香は私の背中から離れると、


口をとがらせて、そういった。






『ごめんごめん~野球部朝連だった~』

「大変ね~マネージャーさんも」

「大変よ~」


「おばさんみたい」「佑香もな」なんて会話をしながら、


並んで教室へ向かった。



そう、もうほとんどの人が知っているが

前原癒稀奈、もうすぐ中学二年生の13歳。






そんな私は、野球部の…







お・か・あ・さ・ん~‼


もう毎日、食器の量が多くて大変なのよ~









って、食器洗いなんかするか~!



って一人でノリツッコミしていると、


教室についた。