~3番センター前川 康人君~





カコーン













初球打ち。



嫌な予感がした。
















ファーストキャッチでワンアウト。











そしてセカンドへ送球。

































「アウトォッ‼」











ひ、ぁ…、あ。









私の目に飛び込んできた、


光り輝くアウトカウント数。









泰樹、先輩。






~4番レフト南川 悠斗君~






泰樹先輩。


走りぬいて下さい…。














信じてます。












「バッターアウトォッ」











~3-0をもちまして、●●中…~













終了したの?









終わった…。





試合、終了。























あれ、水が落ちてきた。


雨かな、



全然、

晴れてるけどな。









上を向いたとき、

顔の横を水が流れ落ちてきた。



















泣いてる?







止めなきゃ、

もっと悔しいのは先輩たちなんだから。










私くらいは笑顔、で、迎えなきゃ…












とまれ。とまれ‼












どんなにどんなに、







止めたくても、









拭いとっても、



涙は、






あふれるばかりで…













「なっ‼おまっ‼何泣いてる?!」

『ず、すみまっせんっヒッ、ア…、えがおでっむかえた…』

「ごめんな」

『ヒッ、ア…へ、ぇ?』

「勝てなくて、ごめん。お前が泣くことない」

『ぁっ泰樹っ先輩‼』


















走りゆく

泰樹先輩の後姿。
















泰樹先輩、お疲れさまでした。


















そして、ありがとうございます。