♪~かっ飛ばせー‼泰樹‼泰樹‼泰樹‼~♪






~七回の裏 宮河中学校の攻撃は 
  1番サード伊禮城 泰樹君~







『泰樹先輩…っっ打って下さい…‼』











これで、決まる。








無得点、無安打。

両チーム、0対0の同点。







ここで、勝てば全国大会。










負ければ…。





泰樹先輩っ…。



















カッッキーーーン














『ぁ…ぁ…っっ‼』















ただ嬉しくて、嬉しくて。










ただ、感動して。












ただ、混乱して。











何がなんだかわかんないけど、










りりあと抱き合っていた。








「おっしゃあ‼‼うぉ~っこの調子でどんどん行くぞ‼」








ベンチから聞こえる先輩たちの、歓声。













後輩たち、同級生たちの応援席から、
「ナイスバッティングッ‼」の声。















暑い中、わざわざ来て下さった
父母の方々からの、歓喜の声。






















会場にいる皆の心が、一つになった気がした。