「この近くにコンビニは無いのか?」

リンダは思いました。ここらで暮らしてるのはあたし達一家族だけだか、コンビニなんてものは、はびこる隙など有り得ないと。

「無いわよ、そんな物、何の用?」

「晩飯調達しなけりゃと思ってな」

随分と変わった事を言う奴だなとリンダは思った。食事ならメイおばさんが準備してくれると言うのに。

「大丈夫よ、夕食位、準備してるわ」

そう言ってリンダは南に向き直ると、彼は作業着のポケットに両手を突っ込んで、牛舎の入口にもたれかかりながらトンデモ無い事を言ってのけた。

「不衛生な物は食いたくない」


 ♡呪!(。・・。)


誰が不衛生じゃぁ!リンダはそう叫んで彼にづかづかと詰め寄ります。自分の事ならともかく、メイおばさんの事を悪く言うのは許せません。リンダは南の胸倉を掴まんばかりの勢いで突進します。しかし、南は全く動じる事無く、あくまで沈着冷静。余計な事は言いません。