2時間ほどたってようやく着いた。


とても小さな建物で、屋根は剥がれそうで、本当やってるのか分からない位だった。


「先生、他の人は?」


「僕だけだよ。まぁ、稼ぐのが目的でやってる訳じゃないからいいんだ。」



俺はこれからここで先生と暮らすんだ…。


あと、その女の子と。


「じゃあ行こうか。」


そう言って俺達は中へ入った。



驚いたことに薬品がひとつ足りとも置いていなかった。


そして女の子の方に目を向けた。


髪は黒くショートで顔が小さい。目をつぶっているが、可愛い。9歳位だろうか。



「この子の名前は渚。小学5年生で、夢現病患者だ。」



小学5年生か…


のわりには子どもっぽく見えるな。