俺が夢の世界に戻ると、足元に赤いうさぎが持っていた鍵が落ちていた。



これで助けられる。



ガチャッ


宝箱を開けると姫様がいた。いや、渚という女の子だ。



「近づかないでっ!!」


えっ…


助けたはずなのに…


「どうして?」


「あなたがお姉ちゃんを殺したんでしょ。」


すでに渚の目には涙が貯まっていた。


ってかお姉ちゃんって…


まさか!?


「名字は?」


「深原。深原渚。私のお姉ちゃんは深原花。お姉ちゃんは死んだんだよ。返してよ!!」


「何でそうなるんだよ!!俺だってあいつに周りの人間を殺されたんだよ!俺は一回死んでんだよ…」



しばらく沈黙が続いた。


すると目の前に現れたのは赤いうさぎだった。


<セカイノオワリヘゴアンナイ>


初めてうさぎが喋ったかと思うと、眩しい光に包まれた。