甘党王子様と♡あまーい恋

がちゃ

「…あれ?いない?」

朝、手紙で屋上にこいとと言われて来て見たものの…
王子いないじゃん!!
もうっ…クッキー…食べちゃおうかな?

「…いいよね、王子いないのが悪いんだし……」

ポケットから可愛くラッピングしてあるチョコチップクッキーを取り出して、封を開けた

ふわりと甘いチョコレートの匂いが花を擽る
もちろん、私の手作り!いつも作って持ってきてるんだ

「明日はなにを作ろうかな?」

ついでに持ってきたお菓子作りの本もペラペラと捲る
んー…デコレーションマフィンとかいいかも。見た目もを可愛いし…うん、そうしよう!

決まったところで、チョコチップクッキーを摘まんで口に運んだ
サクッと心地のいい音がして、顔が綻んだ

「…あと10分で昼休み終わっちゃうや」

王子…
って、私ってばなに王子のこと考えちゃってんの!?
は、恥ずかし…!!

「っ…はぁ……」

クッキー…最後の一枚だ……
控えめに一口食べた瞬間、


「ごっめん、遅れた!」


息切れしながら笑顔を見せる王子がいた
なっ…今の今までなにしてたのよ、王子ってば…!
ツン、と顔を背けると王子は一瞬だけ悲しそうな顔をした…かも

「あ、クッキー!」

「残念。もうこの一枚で最後なの」

べー、と舌を出してあっかんべーってやったら王子は拗ねた感じで私の目の前にきた

「…なに……?」

「………」

なにも言わない王子。どうしたんだろ…
…ん?あれ?なんか…顔近づいてきてない!?
時すでに遅し、王子と私の距離は3cm
私は恥ずかしくなって、ぎゅ、と目を瞑った


さくっ


…サクっ?心地のいい音…じゃなくて…
なんで?私は食べてないし…
そう思って手にもっていたクッキーを見たら一口分減っていた

「えっ…えええええ!?もももももしかして食べたの!??」

「うまかった!」

やっぱりいいいい!!
え。てことは私、王子と間接キスしちゃったって事…!?

嘘!?恥ずかしい…!
居たたまれなくなって、私はそのクッキーを王子の口に突っ込んでその場を立ち去った

私が屋上を出ていくと同時に


「明日から、俺にもお菓子作ってくれよー!!」


と叫んでいた

…恥ずかしい奴