「ぇ!?
本当に結ちゃん!?」



「そうよ」




私は眼鏡とカツラを取った




「結ちゃん!?」



「本当の名前は原口紀衣」



「原口‥紀衣?」



「そう
原 結っていうのは偽名


人間は簡単に名前を教えちゃいけないものなのよ

私みたいな人間は特に」




「…」



「…マジかよ…」



「…」




「やっぱりな」




「凄いわね來也」




私は廊下に鞄を置いた




カッターシャツを出し、
第二ボタンまで外し、
スカートを膝上まで上げた


そしてカラコンを外した







「完璧、結‥じゃなくて紀衣ちゃんだ」