「私も好きでしたね

でも、それは友達として好きだと最近、気付きましたけど」



「…そう…か……」



「すいませんでした

私も好きになりそうとか言っちゃって


了先輩、今、私が傷付けましたね…」




「良いよ、別に」



「では、了先輩、今まで有難う御座いました

そして、私の事、忘れて下さいね」



「こっちこそありがとな

…忘れられるかわかんねぇけど…」



「あの…」



「何だ」



「了先輩が私の事を友達と思える日が来たら
友達になってもらえませんか?」



「フッ
あぁ、思える日になったらな」



「有難う御座います」





「紀衣」



「はい」



「幸せになれよ」









「…私は一生、幸せにはなれませんよ」



「そんな事は無い


金持ちでもヤクザの息子でも無い奴となら幸せになれるはずだぜ?」



「そうですね

宿命が無い人とですよね」



「あぁ

じゃあな、紀衣
元気でな」



「はい

了先輩も」