入学式。
あんまり、中学生の時、皆と仲良くなかったからなぁ…自分が大半悪いんだけど…
「おはようございます!衣織さん」
「あっ、おはよう。紅葉」
でも一人くらいは友人がいる。赤羽根紅葉、私の唯一の友人だ。名字名前共に、赤そうなのに、本人の性格は赤とは無縁な清楚な性格だ。青とか…いや、白が似合いそう。ちなみに「もみじ」じゃなくて「くれは」ね。
「楽しみですね、どんな事が待っているか…楽しみですっ!」
「そうだね。テストとか、校長の長ったらしい話や、大量の配布物を延々と受け取るとか…はぁ…楽しみだね」
「衣織さん!悪い未来まで想像しないでくださいっ!全然それ、楽しみじゃないです」
「でも、なんとなく紅葉もそんな気するでしょ?」
「あうっ……否定できません」
いかにも私とは釣り合わなそうなのにな…いつの間にか、いつも一緒に居るのが当たり前になってた。今ではよき友人だ。
二人そろって教室に入った。


