桜side
入学式が終わってから、すぐに、教室に向かった。
わたしは、遠いところから来たから、友達なんているはずがない。
だから、1人で教室まで行った。
席は番号順だった。
あたしは、高橋だから、23番。
席についた瞬間驚いた。
前の席に、あの代表生、高倉優也がいたからだ。
背中からもイケメンオーラをはなっていた。
そんなことを考えていたら、突然、高倉君が振り返って来た。
『お前、名前は??』
『わたし?』
『お前以外いねぇーだろ』
挨拶の時とはまったくの別人だった。
あのときは、爽やか系だったのに、今はチャラ男系になっていた。
『わたしは、高橋桜です。』
『桜か。俺は高倉優也。優也って呼んで』
初対面なのに名前で呼ばれて、図々しいやつと思った。
『こいつとは、かかわんないとこ。』
心の中でそう考えていた。