悪魔の彼





ガタッ







……馬車が王宮の前でとまる。




「つきましたよ。」




声がかかる。




「さぁ行こう。クイーンは待つのが嫌いなお方だからな。」




馬車から足を踏み出すと……










そこには遠くから見た時よりもずっと威圧的で大きな城が建っていた。





「すごい………」





ため息が出てきそうだ。





「お待ちしておりました。ティープ様、イア様、シルヴィア様。フェアリー城へようこそ。」



タキシードを着た青年が門の脇にたっていた。