悪魔の彼






馬車の動く音



鳥の鳴く声



たまに聞こえてくる人々の話し声



そんな音という音がすべて私の頭のなかから消えた




真っ直ぐに


まるで視線で貫こうとしているのかと問いたくなるほどじっと見つめる。



一心不乱に


ただイアだけを見つめる





強く決意した私には、彼以外の気配、存在は頭に入ってこなかった。






ただ、好きと言うことしか頭になかった……