「シルヴィア、そのままイアに力を注ぐようにしてごらん?」
シルヴィアはいきなり光だした自分の腕に混乱していた。
しかし、再度イアの肩へ手を置くことはできた。
光への驚きよりも、イアをいち早く助けたいという気持ちが勝っていたのだ。
「さあ……」
ニアに促されて自分の中にある太陽のような温かみを持ったそれをイアへと注ぐ
最初はなかなか掌からでていかず、眉を寄せていたが、集中力を高めながら集めると指先から光りが移り行くのがわかった
始めは細く
だんだんと大きく、周りから包み込むように
「お願い……」
まるでイアを繭が包み込んでいるようにもなってきた。
オレンジ色の温かな光りは彼をこの地へと再び呼び戻した………
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