心配することはなかった
そうだった………
私はこの人の娘。
ニアも同じ能力をもっているんだ。
ふと彼女のもとを見ると、おもった通り、私のものとにた形のネックレスが床に落ちていた。
「母様……」
私達は数秒抱き合ったあとに、お互い微笑んだ。
そこでニアはシルヴィアの後ろにいるイアに気付いた。
「んなっ……イアが…」
どうやら余程驚いたらしく目がありえないほど大きく開かれていた。
シルヴィアにとってはすんなり本題に入れそうで、嬉しくもあることだった。
「母様は、イアを憎んでいない……よね?まさか、そんなわけないよね?」
言葉にしたのは自分なのに、みるみるうちに自分の瞳に涙が溜まっていくのがわかった。
ニアは優しく微笑むと、温かい声で言った。
「イアのことが憎い?そんなわけないでしょ?彼も大切な私の子供よ?」
遂にほろりと落ちる涙。
「じゃあお願い!お願いだからイアを助けて!」
.


