そう答えると、王の顔はますます蒼白になり、一切の色を失ったようになった。
「まさか、まさか……私は勘違いを……」
ドサッ
彼は膝から崩れ落ちた
王は完全に冷静さを失っていた
本当のことを言えばショックをうけることはわかっていたが、まさかここまでとは……
自らの頭をぐしゃぐしゃと掻き乱しながら何かをぶつぶつと言っている。
「おじさん?!しっかりして!!」
流石に驚いた。
「ううっ……ごめんな、イア……」
私はその時イアを改めて見つめた。
すると、周りにいた兵士達がみな俯いているのに気がついた。
まるでイアを隠すように立っている。
………
イアの洋服は、決して最初から古かったわけではないようだった……
.


